ミラノの日本国総領事館に車イスで行くの巻
アニメ、テレビ放送のワンピースにハマってしまったAsacoです。初回放送から800話以上、制覇しちゃった!
ワンピース、わたしの心に響く内容が多くて。ひとり感動の涙しながら観ていました。「わたしも夢に向かって進もう!」って。後押ししてくれるような気がして勝手に元気をもらいました。
さてさて。この1年でお世話になったミラノにある日本領事館に行くときのバリアフリー事情を少し。
(※2017年の情報ですので、参考にする場合はご注意ください。)
わたしの場合は、イタリアで身分証明として大活躍する Carta d’identità (カルタ・ディデンティタ)を取得しようとしたところから始まりました。
2016年11月15日、晴れて念願のイタリア企業に就職できたとき、人事担当者からこの身分証明書を用意するように言われすぐにミラノの市役所へ。気が遠くなるような手続きだったので、バリアフリー事情の前に、覚書として残しておきます。
Carta d’identità (カルタ・ディデンティタ)取得まで
- 住民登録という Residenza (レジデンツァ)がないと身分証明証の手続きはできない
- 住民登録には、手続きのための予約が必要。(その場ですぐに予約したのに取れた予約日は2017年2月7日)
- 住民登録に必要な書類のひとつにパスポートがあるが、日本のパスポートには出生地の記載がないため、戸籍が必要(滞在許可証には記載してあるのに!それではダメだと言う)
- 日本から取り寄せた戸籍を日本領事館で翻訳してもらう(やっと日本領事館登場!)
- 1週間後くらいに出来上がったイタリア語訳の戸籍をもらいに再度日本領事館へ
- 翻訳してもらった戸籍をミラノ県庁へ持参し(もちろん事前予約必須)、イタリアで認めた書類だと証明してもらう
- 2017年2月7日、無事に住民登録へ。この日から1か月半後の3月下旬ころから身分証のための予約ができるようになる。予約は予約センターへ、市役所とは別である
- 4月になっても予約センターに電話するたびに、手続きが完了していないため予約ができないと言われるが、市役所に問い合わせると、手続きは完了していると言われる。どちらにも何度もしつこく連絡して、5月中旬にやっととれた予約が8月2日!
- 8月2日に市役所へ身分証の手続きへ。お盆前にやっと身分証ゲット!
日本からイタリアの運転免許証へ切り替え
身分証を取得するのに9か月。その間、勤め先の会社がミラノ郊外へ引っ越すこととなり、わたしにも車が必要と判断。運転免許証をイタリアで有効とするためには、身分証が必要書類のひとつだったので、さっそく切り替え手続き。こちらも覚書として。
- ミラノ県の陸運局へメールで、障害者の免許切り替えに特別な書類が必要か、と問い合わせるも華麗にスルーされたため、直接陸運局へ
- ASL(アズル)という健康保険所認定医の健康診断が必要だが、わたしの場合は専門医の診断書が必要というのでASLで予約。8月2日の身分証の手続き終了後まっすぐ予約しに行ったら、言い渡された予約日は10月2日
- ASLの診断を受けるためには、事前にイタリアの主治医の診断書が必要なので主治医のところへ
- 免許証の翻訳が必要なため再び日本領事館へ!
- 出来上がった免許証翻訳は、またまた正式な書類であるという証明を受けるためミラノ県庁へ
- ほかの必要書類を揃えて10月12日に陸運局へ提出
無事に提出はできたものの、わたしの場合は改造した車限定のため、その講習が必須とのこと。提出から約1か月後に陸運局から免許証の準備ができたと連絡がくるらしいので、そうしたらこの講習の予約のため再度陸運局へ行かなといけない。さらに、講習当日は、講習を受けるために自分で車を運転して(車は持参とのこと)陸運局へ行くそうだ。すでに路上を運転して講習を受けに行く。これって講習必要なのかな?それともわたしのイタリア語の理解不足?なんだか不思議なイタリア。
在ミラノ日本領事館へ車イスで行くには
やっと今回の本題である日本領事館に車イスで行くためのミニ情報。車イスで日本領事館へ行く人の絶対数なんてわずかだと思うけど、いつか誰かの参考になるかもしれないしね。
住所:Via Privata Cesare Mangili, 2/4, 20124 Milano(MI), Italia
最寄駅:地下鉄黄色線のTurati(トゥラーティ)駅
電話:026241141
業務時間:土日、休刊日を除く月曜日から金曜日までの9時15分から12時15分と13時30分から16時30分まで
その他の詳細はこちらの在ミラノ日本国総領事館HPからどうぞ。
ミラノの地下鉄はATM (Azienda Trasporti Milanesi) と呼ばれていて、2017年10月現在は4本の地下鉄が走っています。設置の古い順から「赤」「緑」「黄色」「薄紫、藤色」とあり、黄色と藤色の路線は全ての駅に車イスでもアクセスできます。駅構内の車イスマークの標識を追いながら進むとエレベーターやスロープ、昇降機にたどりつくのですが、日本のように完璧ではないので迷子になっても自己責任です。上記の挿入したリンクのATMトップページ左側にMetro Mapsという項目があるので、そこをクリックするとミラノ地下鉄路線図がPDFで見ることができます。車イスマークがついている駅はわたしが乗降できる駅というわけです。
では、さっそく地下鉄の黄色線でTurati(トゥラーティ)駅まで行きましょう。間違いなくTuratiの駅に降りましたか?
駅のホームからは駅構内の車イスマークをたどり外へ。外と改札口をつなぐエレベーターはこちらです。
外にでると、自分がどこにいるのか分かりません。これは日本にいても同じです。急に外へ放り出された感じ。日本にいても同じですが、自分で出口を選べない。指定されたところへしか出られない。なので、ある時は目的地まで近道になるし、ある時はとんでもなく遠回りしないといけない。まぁ、それは冒険ということで楽しみましょう!エレベーターの写真は正面から撮影したものですが、このエレベーターから外へ出たら左へ(写真でいうと右方向)向かいましょう。今、Via Montebello というモンテベッロ通りにいます。数メートル行くと Via Filippo Turati というトゥラーティ通りにぶつかるので、ここを横断せずに左に曲がります。エレベーターを出てから常に左側にあるこの建物にはアメリカの領事館が入っています。この建物に沿うようにトゥラーティ通りを進みます。建物がおわると左手に噴水が見えてきましたね。
この噴水を楽しみながら進むと交差点がありますので、まっすぐ進むために信号を渡りましょう。五差路になっているので2度信号を渡りますが、この交差点、大きな石畳となっているため、車イスの前輪が隙間にハマってしまうことがあるので注意が必要です。
写真からは分かりにくいのですが、歩道と車道の段差はスロープが設けてあるためほとんど段差はありませんが、車イスを自力で押すことが難しい介助が必要方にとっては段差に感じるかもしれません。この2つの信号を渡ったらもう着いたも同然です。20メートルほど進むと左手にミリタリーの格好をした方が数人見えると思います。わたしが行ったときは、めちゃくちゃカッコイイ男の人であやうくナンパしそうになりました。
日本領事館に入口はさらに奥に入ったところにありますが、そこにちょっとした段差があります。それが、こちらの写真。
車イス使用者にとっての段差が高い低いと感じるのはあまりにも個人差があると思うので、わたしの腕力で「よいしょ!」っと言ったところでしょうか。全然参考にならないか!3から4センチ程度の段差です。
敷地内へ入ったらすぐに右手に日本国旗が見えてきます。
でもですね、残念ながら建物入口には階段が5段あります。しかも呼び出しボタンがない。(なかったと思います。あったとしてもわたしが届かないところ。)なので、入口前で領事館へ電話して「手伝ってください!」と伝えるとすぐに来てくれます。領事館にはイタリア人と日本人の方がいますが、わたしが行ったときは、イタリア人の男性2名が手伝ってくれました。
以上、イタリアでの生活や旅行の際に日本国総領事館へ行く機会は少ないと思いますが、わたしの備忘録といつかどこかで誰かの参考になればと思い記事にしてみました。
初記事、達成感あるなー!
みなさん、読んでくれてありがとうございました。